道ばたの気になるいきもの~ハチみたいなガ~
(R6.4.19配信)
このシリーズではふだん生活していて、「すぐそこで見れたりするけれど、何かまではわからない」というような生き物にスポットを当ててしょうかいしていきます♪
第7回は『ハチみたいなガ』です。
前回の堺の道を横切るいきものをまだ読んでいない方はぜひそちらも読んでみてくださいね。
公園を散歩したり、お花畑に行ったりすると、時々、大きな虫のような鳥のようなものがブンブンいいながら飛んでくることがありませんか?
今回はその正体についてしょうかいしたいと思います。
その正体は実は虫なのですが、ブンブンと音を立てて飛ぶことから虫の中でもハチとまちがわれることが多いようです。
そのすがたはこちら!
このすがたから、この虫が何のなかまか分かりますか?
正解は、「ガ」のなかまです。
名前は「オオスカシバ」といいます。
オオスカシバ(Cephonodes hylas)のプロフィール
分類
チョウ目スズメガ科ホウジャク亜科
大きさ
開帳(はねを開いた時の長さ)50~70㎜
見られる場所
平地の草原や公園など
とくちょう
- 昼に見られるガ
- ○○ホウジャクという似ているガもいる。
いろいろ変わっているオオスカシバ
クセのある食事方法
オオスカシバの成虫は花のみつを吸います。
しかし、モンシロチョウやアゲハチョウのように花にとまって吸うのではなく花の上でホバリングしながらみつを吸います。
そして、ブンブンと音を立てながら花から花へすばやく移動するすがたからハチやハチドリという小さな鳥とまちがわれることが多いようです。
そのすがたから、子どものころは妖精だと思っていたという人もいるようですよ。

名は体を表す
オオスカシバを漢字で書くと「大透翅」となります。名前のとおり、ガの中では大きめで翅がすけている(透明)のです。
成虫になってすぐは、はねにりんぷんがついているので灰色ですが、飛び立つときにりんぷんが落ちて透明になります。
昼に見られるガ
スズメガ科のなかまは夜に活動する種類が多く、地味な色をしたものが多いですが、オオスカシバは昼に活動します。
昼に活動すると、鳥などの天敵にねらわれやすくなるため、ハチをまねているのかもしれません。
幼虫は宇宙人のよう⁉
ハチや鳥、妖精と間違われることもあるオオスカシバの成虫ですが、幼虫はどんなすがたをしているでしょう。
気になる方はこちらをクリックするとみることができます。
そのすがたは緑色のイモムシのおしりにツノが生えたような見た目です。
ツノが生えたおしりとつるんとした顔が両方とも顔に見え、まるで宇宙人のように見えるかもしれません。
個人的にはどちらかというと宇宙船のように見えます…
じつは人とのかかわりも深い
オオスカシバは公園などでふつうに見ることができますが、その羽音などから、ハチが来たのかとまちがえやすいこともあり、どちらかというと苦手な人もいるかもしれません。
ただ、オオスカシバに限らず、ハチもそうですが、花のみつを吸いに来る虫というのはわたしたちのくらしにかかせないものなのです。
こうした虫が花のみつを吸うときに花粉が体につきます。
他の花のみつを吸う時に、この花粉がその花につきます。
そうすることで、植物は実や種を作ることができるのです。
わたしたちが食べるトマトやキュウリ、ナスなどの野菜やイチゴ、メロン、ブドウといった果物はこういった虫が花粉を運んでくれるからこそ実ができ、食べることができるのです。
オオスカシバがブンブン飛び回っているのを見たときに、ちらっと思い出してもらえるとありがたいです。

次回予告
今回は「道ばたの気になるいきものシリーズ」の「ハチみたいなガ」としてオオスカシバをしょうかいしました。
楽しんでいただけましたか?
次回は「歌うように鳴く鳥」ということまちなかでもきれいな声の見られる鳥をしょうかいします。
どんなことか予想しながら楽しみにしていてくださいね♬
作成:カワラバトのポッポ
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