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道ばたの気になるいきもの~海辺で聞こえるピーヒョロロ~

(R6.4.19配信)

このシリーズではふだん生活していて、「すぐそこで見れたりするけれど、何かまではわからない」というような生き物にスポットを当ててしょうかいしていきます♪

第5回は『海辺(うみべ)で聞こえるピーヒョロロ』です。

前回の雪みたいなふわふわをまだ読んでいない方はぜひそちらも読んでみてくださいね。

 

海辺でつりをしていたり散歩(さんぽ)していたりすると、空からピ~ヒョロロ~と聞こえてくることがありませんか?

そんな時は空を見上げてみてください。きっと大きな鳥が()んでいるでしょう!

ピーヒョロロ

今回はその鳥の正体についてしょうかいします!

茶色く大きな鳥の正体は…

タカのなかまのもうきん(るい)(猛禽類)!

海辺で聞こえるピーヒョロロと鳴く鳥の正体はもうきん類というタカやフクロウなどのなかまです。

もうきん類というと、するどい目つきに大きなツメ、とがったくちばしをもち、鳥の中でもかっこいいといわれることが多いなかまです。

この写真の鳥はそんなもうきん類のなかまの「トビ」といいます。

 

 

トビのプロフィール

分類(ぶんるい)

タカ目タカ科トビ(ぞく)

大きさ

体長(やく)58~69cm(カラスくらいかより大きい)

見られる場所

海岸沿()いから平地や山地まで様々な場所でみられる

とくちょう

  • 下から()んでいるところを見ると一番外(がわ)の羽の根元が白くなっているので、他のもうきん(るい)と見分けられる。
  • ()のまわりが黒いことも見分けのポイントとなる。
  • トンビと()ばれることもある。

 

大空を()び回るおそうじ屋さん

トビは何を食べている?

トビは自然(しぜん)のおそうじ屋さんといわれることもあります。

その理由はトビの食べ物が関係(かんけい)しています。

トビがよく食べているのは死んでしまった動物です。

自然の中で動物の死体をあまり見ないのはこうした動物の死体を食べるおそうじ屋さんがいるからなんです。

 

他には何を食べる?

トビは死んだ動物以外(いがい)にもネズミや魚、小鳥などをおそって食べることがあります。

とても目がいいらしく、高いところからでも小さな動物のすがたを見つけて急降下(きゅうこうか)してつかまえます。

空をゆっくり飛んでいるときはエサを(さが)しているのかもしれません。

また、エサをつかまえるときはあしを使いますが、とっても器用(きよう)なんです。

なので、人がサンドイッチなどを食べようとすると、音もなく近づいて一気にうばい去る…なんていうこともあります。

トビの声が聞こえたら食べ物をとられないように注意ですね!

 

カラスがライバル?

トビが食べるものとカラスが食べるものは()ています。

また、トビとカラスがくらす場所も似ています。

なので、トビとカラスは時々出会うことがあります。

そんなとき、トビとカラスはケンカするのでしょうか?

正解(せいかい)は、する時もあればしない時もあります。

トビもカラスもとてもなわばり意識(いしき)が強い鳥なので、なわばりに入られると「いかく」し、なわばりから追い出そうとします。

それでもどちらかが(きず)ついてたおれるまでの大ゲンカをすることはめったにないようです。

カラスとトビ
カラスとけんか(?)するトビ

 

トビと人の関係(かんけい)

人の生活の近くにいる鳥

トビは死んだ動物をよく食べますが、どこで楽に見つけられるでしょう?

ひとつは漁港(ぎょこう)です。漁港では(りょう)でとれた魚のうち、商品にならないものや、たまたま落ちてしまうものがあります。

そんな魚はトビのごちそうになるのです。

また、人の食べ(のこ)しもトビのごちそうになることがあります。

(たと)えばからあげやハンバーグも元々はニワトリやウシといった動物です。

そうしたものの食べ残し=ごちそうが集まるところにトビは集まります。

つまり、トビはわたしたちの近くでくらしているのです。

海岸のトビ
海辺にとまっているトビ

 

ことわざとトビ

トビとわたしたちが古くから近いところでくらしていたことが分かるものとして、ことわざがあります。

トビはいろいろなことわざに登場する生き物です。

いくつかしょうかいしてみましょう。

  • トンビ(鳶)に油あげをさらわれる

大事にしていた物をいっしゅんのうちにうばわれることのたとえです。

言葉どおり、昔から人はトビに食べ物をうばわれていたのでしょうね。

  • トビ(鳶)がタカ(鷹)を生む

平ぼんな親がすぐれた子を生むことのたとえです。

トビは主に死んだ動物や小動物を食べているのに対し、タカは主に生きた鳥や動物を()って食べることから(ゆう)かんで(すぐ)れた生き物としてあつかわれています。

このことわざは親のことをすぐれていないと言っているのと同じなので、他の人には言わないように気をつけましょうね。

 

次回予告(よこく)

今回は「道ばたの気になるいきものシリーズ」の「海辺(うみべ)で聞こえるピーヒョロロ」としてトビをしょうかいしました。

楽しんでいただけましたか?

次回は「ハチ?チョウチョ?いや、宇宙(うちゅう)人か⁉」ということでハチみたいな音を出しながら()ぶ、とある虫をしょうかいします。

何の虫のことか予想しながら楽しみにしていてくださいね♬

 

作成:カワラバトのポッポ


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