だれも知らない森のヒミツ
(R7.7.4配信)
森の土の中にはどんな生き物がいる?
2024年の秋、京都の会社「サンリット・シードリングス」さんといっしょに、「堺にどんな生きものがすんでいるの?」「どこがすみやすいの?」を調べる研究をしました。
この取り組みは、新しいチャレンジをする企業をおうえんする「堺市スタートアップ実証推進事業」として行われました。
今回はそんな研究の中から、堺市の南区にある南部丘陵というところで行われた「土の中の微生物を調べる」研究で分かった、「堺の森のヒミツ」についてしょうかいします。
はたして堺の森にはどんなヒミツがあるのでしょうか・・・!
微生物ってなに?
微生物というのは目に見えないほど小さい生き物で、わたしたちのまわりにもたくさんいます。
アメーバやカビ、細菌などが微生物のなかまです。
カビや細菌と書くとなんだかワルモノのようですが、ヨーグルトに入っている乳酸菌や納豆づくりにかかせない納豆菌も微生物のなかまなんですよ!
微生物は植物が水や栄養を吸いやすくしたり、落ち葉や死んでしまった動物をふかふかの土に変えたりしてくれます。
この研究では土の中にいる微生物たちの種類や量がどれだけあるのかをDNAというものを使って調べました。
土の中の生き物をDNAで調べたよ
DNAというのは、生き物がどうやってできているかの「設計図」みたいなものです。
森の土を調べるといろんな生き物のDNAが出てきますが、生き物ごとにDNAは決まっているので、DNAを調べると、そこにどんな生き物がいるのかを調べることができるのです。
そこで、堺市で調べてみると、なんと!西日本のほかの似たようなところよりも同じくらいか、よりたくさんの微生物がいることが分かりました!
微生物がたくさんいるということは、いろんな生き物がすめる、いい場所ともいえます。
これは、堺市が「堺の森活」という森を元気にする活動を続けて、森が元気になっているからともいえるでしょう。

森のネットワークって?
この研究では、森と森をつなぐ「ネットワーク」についても調べました。
生き物はその生き物だけで生きていくことはできず、いろんな生き物が関わり合いながら生きています。
その関わりを調べることで、どんな植物があればどんな虫やがいるかを予想できるようになってきています。
南部丘陵の中ではなれた2地点についてどんな植物があるかを調べたところ、その2地点ではいろんな生き物が行き来しているだろうことが分かりました。
こうした生き物が行き来できる地点がどんどん増えると、あみのようにネットワークになります。
ネットワークが広がると、もしどこかが火事や土砂くずれなどの災害で生き物がすめなくなっても、ほかの所ににげてすむことができます。

今回の研究で分かったヒミツ
- 堺市の森の土にはたくさんの微生物がいて、見えないところで森を元気にしてくれている!
- 森と森をつなぐネットワークがあり、生き物たちが自由に行き来している!
これからも、こうした自然を守り、森や生き物たちを大切にしていきましょう。
この研究のくわしい結果や、実際の地図は、こちらのページで見ることができます
【堺市の生息地ポテンシャルマップについて(サンリット・シードリングス)】
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