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令和6年 堺いきものフォトアワード結果
「令和6年 堺いきものフォトアワード」は、令和6年1月1日~12月31日の期間に堺いきもの情報館に投稿いただいた写真の中から「希少な動物」(堺市レッドリスト2021掲載種)と「野生の植物・菌類」の2部門で、心惹かれる写真を皆さまの投票と、有識者を含む堺市生物多様性ネットワーク会議構成員の採点の結果をもとに選定し、賞するものです。
当ページでは、フォトアワード受賞写真を会議構成員の方からのコメントと共にご紹介します!
(そのほかの候補写真はこちら)
令和6年フォトアワード 「希少な動物」 部門受賞写真
エントリーNo.2 ミサゴ (堺市レッドリスト Cランク)
選定時のコメント
●躍動感があって非常に迫力のあるカッコイイ写真です。ミサゴの細長い翼や鋭いクチバシなど、猛禽類の力強さと美しさが存分に表現されていて素晴らしいと感じました。
●個体の全身が画角におさめられており、躍動感も素晴らしいです。
生き物の特徴など
海岸や大きな湖、堺市では古墳群でも見られる魚を主食としている猛禽類で、その特徴から「魚鷹」と呼ばれているようです。魚を捕るときは、上空を旋回してターゲットを決めます。そして急降下して水面付近にいる魚を捕まえます。当館にも、かなり大きな魚を掴まえ飛んでいるミサゴの姿が投稿されおります。
エントリーNo.3 アオヤンマ (堺市レッドリスト Aランク)
選定時のコメント
●アオヤンマは環境省や大阪府の絶滅危惧種にもなっている貴重な種です。全国的にはかなり発見が難しくなっていますが、堺市内では古墳周辺などで観察されます。これほど接近して撮影をするのは難しいと思いますが、毛の様子まで分かるようなフォーカスの合った素晴らしい写真です。
●アオヤンマの複眼は、緑色を基調とし、青と黒の複雑な模様がある。頭部前面の触角や微細な毛も精巧に表現されており、心を惹かれました。
アオヤンマは、ヨシやガマなどの抽水植物が繁茂し、水底に腐葉土が堆積する池沼や湿地に生息する。北海道から九州にかけて分布するが、生息地は限られており、地域によって個体数の減少が著しいです。
生き物の特徴など
アオヤンマは、ヤンマ科の代表種であり平地や丘陵地の池、沼などに生息しており、堺市でも堺市レッドリスト2021掲載種ランクAである希少な種です。成虫は5~8月頃に見られ、日中は飛んでいることが少なく、早朝や夕方に見られる事が多いようです。
エントリーNo.6 サンコウチョウ (堺市レッドリスト Cランク)
選定時のコメント
●声は聞こえども、なかなか姿が見えない貴重なサンコウチョウの全身が美しく撮れていて立派です。新緑の中で、目の周りのアイリングとくちばしのブルーがきれいです。
●繁殖期のオスに見られる、長いかざり羽と目の周りの青色をみごとに収めた写真です。「ツキ・ヒー・ホシ」と響くさえずりが聞こえてきそうですね。
生き物の特徴など
サンコウチョウの特徴と言えば、小さな冠羽、目の周りとくちばしがコバルト色(強く色鮮やかな青色)の美しい野鳥です。日本には夏鳥として堺にも渡ってきて平地や低い山で繁殖するようです。
さえずり(オスが求愛のために出す鳴き声。)が、「ツキ(月)ヒ(日)ホシ(星)ホイホイホイ」と鳴いているように聞こえることから、三つの光の鳥、三光鳥(サンコウチョウ)の名前がついたそうです。
令和6年フォトアワード 「野生の植物・菌類」 部門受賞写真
エントリーNo.2 キンラン (堺市レッドリスト Aランク)
選定時のコメント
●キンランは環境省や大阪府の絶滅危惧種にもなっている貴重な植物です。写真には、つぼみから開花したものまでが写っており、いずれも花数が多い健全な個体で、写真映えも評価できます。
●なかなかお目にかかれない貴重で可憐なキンランのすがたが美しく収まっていてすばらしいです。
生き物の特徴など
キンランは、丘陵や山地などでみられる環境省でも絶滅が危惧されている多年草です。堺市でも、堺市レッドリスト2021掲載種Aランクにあたるほとんどいなくなってしまった貴重な植物で、開花時期は4~6月のようです。ちなみに、ギンランという植物もあり同じランの仲間ですが、白い花を5~6月に咲かせるそうで、こちらも堺市レッドリスト掲載種Aランク珍しい種です。
エントリーNo.7 ユキラッパタケ
選定時のコメント
●白くて小さくとてもかわいらく、ぽつんと隣り合っているのもいいですね。また、儚さも感じられるとても素晴らしい写真です。
●本種の生育環境もよくわかる一枚で、図鑑写真のようです。
生き物の特徴など
ユキラッパタケは、名前のごとくかさとひだがラッパのような形をしていて全体の色が白色の可愛らしい菌類です。この種は初夏から秋に広葉樹や竹林でみられるそうですよ。
エントリーNo.3 タムラソウ (堺市レッドリスト Bランク)
選定時のコメント
●タムラソウの鮮やかな紫色が周囲の緑色とのコントラストによって際立っています。夏の終わりから秋にかけて咲く花をとらえたこの写真は、秋の訪れを感じさせます。
●紅紫色をしたタムラソウの一途に咲く様子が伝わってくる写真でした。
生き物の特徴など
キク科の多年草で、名前の由来は・・・紫が多い植物なので多紫草と名付けられたようですね。アザミによく似ていますが、異なる種であり、茎と葉っぱにとげがないことで判別できるのだとか。花をつけるのが、8~10月頃で、草原や山地でも日のあたるひらけた所で見つけることができるそうです。
事務局からのコメント
今回は、堺市内の希少な動物たち「希少な動物」(堺市レッドリスト2021掲載種)と植物・菌類の中でも自然の中でたくましく生きているものにスポットを当ててみたいと思い、「野生の植物・菌類」の2部門でフォトアワードをさせていただきました。
「希少な動物」部門では、思わず見入ってしまうほどダイナミックで美しい生き物の投稿が候補写真として選ばれました。その中でも、存在感がありそれでいて美しい野鳥「ミサゴ」、カラフルな複眼に見とれてしまう水辺のハンター「アオヤンマ」、昨年度に引き続き受賞作品となりましたとても人気のある野鳥「サンコウチョウ」の3作品が受賞となりました。
「野生の植物・菌類」部門では、自然に自生している力強さが際立つ写真が候補写真となりました。その中でも、眩いほど美しい花を咲かせる「キンラン」、白く可愛いいラッパのようのな形をしている菌類「ユキラッパタケ」、素朴かつ華やかな花を咲かせる「タムラソウ」の3作品が受賞となりました。
いずれの写真も、豊かな大自然の中で力強く生息する生き物のさまを切り撮った貴重な写真となります。その他でも、心惹かれる生き物たちの写真が、「みんなでつくろう!いきもの図鑑」にたくさん投稿されておりますので、ぜひご覧になってみてください。
みなさまの近くにも、多様な生物が生息しています。日常の生活の中でも身近な生き物にも目を向け、新たな発見をしてください。
【 お詫び 】
令和6年度堺いきものフォトアワードのエントリーリストにおいて、種名の誤りがございましたので、ここに訂正お詫び申し上げます。
希少な動物部門 No、4 (誤)ニホンカワトンボ
(正)アサヒナカワトンボ ※アサヒナカワトンボは、希少種ではないためエントリーリストから除かせていただきました。
今後は、このようなことが無いように、慎重に種の同定を行うように努めて参ります。
そのほかの候補写真も心惹かれるものばかりですので、ぜひこちらのページをご覧になってください。
また、堺市にはそのほかどんな生き物がいるのか気になる方は、こちらからのぞいてみてくださいね。
写真をご投稿いただいた皆さま、ご投票いただいた皆さま、本当にありがとうございました!
関連ページ
昨年度のフォトアワードの結果を見たい方:堺のいきものフォトアワード 受賞写真発表
堺市レッドリスト掲載種を知りたい方:堺市レッドリスト掲載種のいきもの
堺のいきものの写真を見たい方:みんなでつくろう!いきもの図鑑
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